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教えて!獣医師さん

うちの子、食糞します!

ときどきご相談を受ける、ワンちゃんの「食糞」。
自分の便(糞)を食べる場合と、同居する自分以外の子の便を食べる場合があります。

医学的な問題(不適切な食事制限、慢性的な膵臓の機能不全、消化不良など)が認められないワンちゃんが食糞するのは、祖先の狼の習性の名残や、食に貪欲な子がご飯の代わりに食べてしまう、などが考えられています。

また、日本では、子犬の時にペットショップの狭いケージ内で展示販売され、トイレのしつけや糞便の清掃が適切に行われていないという現状も、食糞の一因となっていると推測されています(欧米の調査でも、ペットショップから迎えたワンちゃんの方が、ブリーダーから入手したワンちゃんよりも食糞する傾向にあると報告されています)。

2018年、欧米で報告された内容によれば、食糞するワンちゃんには「食に対して貪欲」「多頭飼育」などの特徴がみられ、排便直後の新鮮な便~二日目までの便を食べることが一番多かったようです。

年齢、性別、不妊手術の有無、早期離乳の影響、フードの種類などには明らかな関係はないようで、食糞をやめさせる薬やサプリメントは、残念ながらいずれも効果に乏しいとのことでした。

対策としては、可能であれば生後3~12週齢の、ワンちゃんが自分の休憩場所やトイレの位置を決める時期に適切な環境下でトイレのしつけを行いましょう。

すでに食糞をしてしまっている場合は、

・速やかに便を片付ける
・トイレの位置を見直す
・フードの量の調節を行う
・(効かないかもしれないけど)サプリメントを試してみる

などしましょう。

生活環境により対策の選択肢が違ったり、先に述べた医学的な問題がある場合もありますので、お困りの場合はぜひ病院にご相談くださいね。

(執筆:接待先生)

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